鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス 有名な俳句ですよね あれ?どんな鳴き声でしたっけ?
2016/11/17
鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス。
誰でも一度は聞いたことがある俳句です。戦国の世の激しい乱世を、見事にえがいた俳句だと思います。
ホトトギスを題材にした俳句は、他にもたくさんありますが、ホトトギスって一体どんな鳴き方をしてどんな習性があるのでしょうか?ちょっと調べてみました。
ホトトギスの生態に関する話題
全長28cmくらいで、鳩より小さい野鳥です。食性肉食系で、ケムシが大好物です。
また、カッコウと同じように、自分では子育てをせずウグイスなどに托卵するという習性があります。
こちらの動画がホトトギスの鳴き声になります。ご参考ください。
有名な「鳴かぬなら 鳴かせてみよう ~」とは?
「鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス」これは豊臣秀吉をうたったものです。何よりも頭を使って出世したので、このように詠まれたのでしょう。
秀吉が信長の草履を懐で温め、自分の存在を認めさせた。という伝説の通り、いろいろアイデアが豊富な武将だったようです。
因みに
- 織田信長は「鳴かぬなら 殺してしまへ ホトトギス」
- 徳川家康は「鳴かぬなら 鳴くまでまとう ホトトギス」
という俳句もあり、それぞれの性格や、時世をうまく表していると思います。
ホトトギスの鳴き声に関する昔話
ある姉妹が、姉が芋を焼き外側の硬いところを自分が食べ、中の方の柔らかい部分を妹にあげたところ、妹は姉が食べたところの方が美味しかったはずだ!
と思い込み、そばにあった包丁で姉を殺してしまう、という話があります。
その後姉はカッコウになり「ガンコ ガンコ(硬いという方言)」と鳴きながら飛び去り、妹は自分がしたあやまちを後悔しホトトギスとなり
「包丁欠けた 包丁欠けた」と鳴いていた、というのが東北地方での昔話です。
これは神話的存在でもちろん実際にあった話とは思えませんが、東北では「包丁欠けた 包丁欠けた」と表現する方が多いようです。
他にも鳴き声の聞こえ方はたくさんあり、「テッペンカケタカ」や「特許許可局」、または「ホトトギス」と聞こえるようです。
カッコウ・ホトトギス・ジュウイチ・ツツドリなどのカッコウ科の鳥たちは鳴き声から名前が付けられたという話もあります。
ホトトギスに関する俳句
3武将を表したホトトギスの俳句が有名すぎるので、他の俳句が埋もれてしまっていますが、松尾芭蕉などもホトトギスを好んで使っていたようです。
例えば
- ホトトギス うらみの滝の 裏表
- ホトトギス 声横たふや 水の上
などは松尾芭蕉の作品です。
また、正岡子規もホトトギスが好きで、病で喀血してからはホトトギスと自分を重ねて考え、ホトトギスに関する句を一晩で大量に作ったという話が伝えられています。
更に、合資会社ホトトギスから発行されている「ホトトギス」という雑誌もあります。
こちらは俳句専門の雑誌なので、興味のある方はホームページを参照してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ホトトギスの俳句がこんなに多いとは知りませんでした。その声に魅了されているからでしょうか?それとも外見に魅せられているからでしょうか?
いずれにせよ、俳句の世界ではなくてはならない存在のようです。