派遣社員のための派遣会社の選び方。最大限の活用術!
2017/09/22
ライターで派遣社員のTOKUです。派遣社員として約10年間働く中で、所属した人材派遣会社は、合計3社です。
他にも、面接や応募をしただけで所属するには至らなかった数を入れると合計7,8社の人材派遣会社を体験したことがあります。
派遣社員として働くと言うことは「人材派遣会社に属する」と言うことになります。
この「人材派遣会社」をどのようにして選ぶか、どんなメリットとデメリットがあるのかをあらかじめ確認しておくと、不利な契約や失敗がなくなり、安全・安心が得られます。
この後、派遣会社を選ぶ方法、知っておきたい情報・ノウハウを書いてみたいと思います。
ぜひ、読んでみて、お役立てください。
目次
1.人材派遣会社を分類してみる
人材派遣会社は、大きく4タイプに分類できます。
- 大手派遣会社…全国展開していて、誰もが知る名前の企業ですね。
- 中小派遣会社…知名度は低いですが、数も多く、色々な選択肢があります。
- 地域密着派遣会社…特定の地域で力を発揮する地場産業型と言えます。
- 業種限定・専門派遣会社…建築業・医療・IT系など特定の業種に強いタイプです。
どれが良い・悪いと一概には言えません。それぞれに長所・短所があります。
その特徴をしっかり確認して自分に適した人材派遣会社を選ぶのが得策・良策と言えます。
2.タイプ別、派遣会社の長所・短所
それでは次に上記で分類した4タイプ別の派遣会社の長所・短所・特徴を挙げてみたいと思います。
1.大手派遣会社
- 大手ゆえに派遣先・求人先の数は多く、全国的に仕事が選べます。
- 福利厚生や労働環境も整備されていて、ブラック企業と呼ばれる会社はありません。この点で安心感があります。
- 多くの派遣社員が登録していて、同じ派遣元から同じ派遣先で働く機会も多く、同じ派遣会社として仲間意識が持てます。
- 全国区で仕事が選べますが、遠方勤務や単身赴任をしなければならないケースもあります。地元を離れたくない人には適さない場合もあります。
- 担当する営業社員が一定ではなく、比較的すぐに変更するので、営業担当者との信頼関係が築きにくく、この点では安心感が乏しくなります。
- 制度や規律が統一化・画一化されていて、例外や特別待遇や多少のわがままを言っても通用せず、自由度は低いです。
2.中小派遣会社
- 会社の数は多くありますので、仮に大手で採用されなくとも、いくつかの中小派遣会社を探すと採用される可能性は高いです。
- 担当営業は、ほぼ固定で、信頼関係を築くと何かと有利になることも多くなります。
- 小回りが利き、自分の要望も聞き入れてくれる事が多く、長く付き合うと、より自由度や例外的待遇が期待できます。
- 大手よりは選べる派遣先・仕事は少ない、希望の職場が見つかりにくい傾向にあります。
- 同じく大手よりは福利厚生・給与面で不利になることもあります。
- 中にはブラックな企業もあります。この点は注意が必要です。
3.地域密着派遣会社
- その名の通り、自分の働きたい地域で仕事を探したい時にコアで地域限定の職場が見つかる可能性が高くなります。
- 人材派遣業を営利目的ではなく、NPOなどの非営利団体が運営しているケースもあり、その場合、派遣先と派遣元の間に生じる報酬がほとんどなく、派遣社員としての給与面で有利になることもあります(必ずとはいえませんが…)。
地域によっては求人数が乏しく、適する仕事があまり見つからないケースもあります。
NPO法人や個人経営の派遣会社が多く、組織・制度面で弱く、専属の担当営業がいないけースや、税務処理や保険関連の手続きは自分で行う必要があるケースも多いです。
4.業種限定・専門派遣会社
- 自分の働きたい職種が決まっている場合、希望する仕事・職場が見つかりやすい傾向にあります。
- 団体契約が多く、同じ派遣元から同じ派遣先に多くの人員が働くケースも多く、多くの仲間と一緒に働くことが出来ます。
- 長期契約も多く、同じ派遣先で長く働くことが出来るケースも多いです。
コアで専門的な職場や長期間派遣の職場が多いが故に、タイミングや自分の過去の経験した職種等によっては、意外と適する職場が見つからない・空いていないケースもあります。
業種が限定されているので、仕事の幅を広げてみたい時や今よりスキルアップを考えている場合、予想外の掘り出し物のような職場を見つけるケースは乏しくなります。
このように人材会社にはそれぞれ特徴がありますので、これを踏まえて人材派遣会社を探す目安・方向性・将来性を考えて選んでみて下さい。
3.人材派遣会社の探し方
では、具体的に人材派遣会社を探す方法ですが、これもタイプ別に挙げてみたいと思います。
1.大手派遣会社
これはネットでもマスコミ広告でも広く募集していてすぐに見つかると思います。
例えば以下のサイトなどで人材派遣会社の一覧が表示されます。
詳しくはこちら⇒ 東証一部に上場している人材派遣会社
2.中小派遣会社
こちらもネットや以下の一覧ですぐに見つかると思います。
詳しくはこちら⇒ 人材派遣会社一覧の検索サイト
3.地域密着派遣会社
こちらも上記の検索サイトや「自分の住む地域名+人材派遣会社」と入力して検索サイトで探すとすぐに見つかります。
自分の住む地域は都道府県だけでなく、市区町村まで入力するのも良いと思います。
他にも「新聞の折込チラシ」や「タウン情報誌」などにも掲載されています。
また「ハローワーク」や「地域の職業訓練施設」などにも情報はあります。
4.業種限定・専門派遣会社
こちらも「業種名+人材派遣会社」と入力して検索サイトを探すのが良いと思います。
なお、以下のようなサイトもあります。
詳しくはこちら⇒ 業種別人材派遣会社一覧
他にも、派遣社員として働いている知人・友人から紹介してもらう、ネットのQ&Aサイト(例:ヤフー知恵袋など)で質問してみる、など情報収集の方法はいくらでもあります。
手軽に多くの情報が得られる良い時代です。活用しましょう。
4.私の実例
ここで、私の実例を紹介してみたいと思います。
私は、まずネット検索で「大手派遣会社」にアクセスし、派遣登録し、派遣先を3社紹介してもらいました。
そして4社目の紹介で遠方勤務の話が出たので、これは辞退し、別の派遣会社を探しました。
次は、同じくネット検索で「中小派遣会社」を選び、短期契約ばかり4社を紹介してもらい、4社目の派遣期間満了時にこの派遣元は事業縮小で首都圏以外の派遣先の紹介が無くなりました。
よって、他の派遣会社を探すことになりました。
そして、次もネット検索で「IT系専門派遣会社」を探し、見つけて、現在もこの人材派遣会社と契約し、長く続けています。
もし、参考になりましたら幸いです…笑
5.ちょっと注意点
さて、自分に適すると思われる人材派遣会社を見つけて応募した後、多くの場合、実際、その人材派遣会社に訪問して面接や必要な手続きを行うことになります。
その際、「この人材派遣会社は止めておいた方がいい」、「もしかしてブラックな企業」と言えるサイン・契約内容が見える場合があります。
その場合、その人材派遣会社とは契約しないのが安全かつ重要です。
具体的には、以下のような内容があった時です。
- 事務所の容積が20平方メートル(約6坪)に満たない、会議室がない
・・・これは、中小や地域密着の人材派遣会社で有り得るケースです。事務所サイズは、人材派遣会社の事業法として決まっています。これを満たしていませんので、問題があります。
- 履歴書・職務経歴書の提出を求めない
…これも当人のスキルに関係なく団体契約で何でもいいから仕事を押し付ける姿勢が見えます。確実に不利益になりますので辞退しましょう。
- 派遣先が決まった際、最初の3ヶ月間は社会保険が適用されないと言われる
…これは短期間の派遣契約前提で、社会保険の適用が見送られたり、事務手続きが手間・面倒なので先送りにする職務怠慢であり、違法行為でもあります。この場合、明確に派遣契約は断るべきです。
- 派遣先が決まった時、時給に交通費が含まれていると言われる
…これも正常な派遣契約とは言えません。派遣先の要望であるとか、契約書に明記されてしまうと断りづらいかもしれませんが、問題がありますので、改善を要求するか辞退するのがあるべき姿だと言えます。
人材派遣会社から仕事を受ける立場になるので、派遣社員は弱い立場になる事が多いですが、ブラックな会社と契約すると不幸の始まりになってしまいます。
人材派遣会社は他にも多数ありますので、より良い待遇を求めて、問題のある人材派遣会社だと思ったら契約せず、他の人材派遣会社を探しましょう!
まとめ
以上、人材派遣会社の選び方の紹介とさせていただきました。
では最後に、総括してみたいと思います。
- 人材派遣会社は大きく分けて「大手」「中小」「地域密着」「業種限定」の4つに分類でき、それぞれ長所・短所がある
- 人材派遣会社をネットや広告媒体や知人などから多くの情報を得て、自分に適すると思う会社を探す
- 人材派遣会社に応募すると面接や事務所訪問があります。そこで自分に適する人材派遣会社であるかどうか確認する
- 中にはブラックな人材派遣会社もあります。確認して契約しないようにする
こんな感じです。
ぜひ、人材派遣会社を上手に活用して、自分の今の生活を充実させつつ、未来の展望を描いて、より良い人生にして行きましょう!