タコの知能は意外に高い!その驚くべき能力とは?
2017/10/11
年末の帰省を利用して福島県いわき市にあるアクアマリン福島に行ってきました。
そこでタコを見たのですが、意外に大きく改めて見ると不思議な形態をしているなぁと感じました。
何が不思議かというと、一見、頭に見える部分が実は胴体部分なんですよね。
タコは日本人になじみが深い動物です。
ですが、意外にもその詳しい生態についてはあまり知られていません。
今回は、そんな知られざるタコについて見ていきましょう!
1. タコの脳はどこにある?
冒頭で頭に見える部分が胴体なんです。と、お話ししました。
では、頭はどこにあるのか?と言うと・・・、
ここです、この赤丸の部分。
足の上部で目のあたりにあります。
さらに、タコの8本ある足の中にも神経細胞のかたまりがあって、それらが頭部の脳と連動しているとのこと。
よくタコには9個の脳があるといわれていますが、これが所以(ゆえん)になっているのですね。
9個も脳があるなんて!
ますます、興味深いですね(۶•̀ᴗ•́)۶
もしかしたら?タコってとても頭が良い動物なのではないでしょうか?
2. タコは実は頭のイイ動物!
分類上、タコは貝やナメクジなどと同じ軟体動物に属します。
ナメクジと同じ仲間だと言われると、下等な動物のようなイメージを持ちますが、タコの所属する頭足類というのは、軟体動物の中では超エリート集団なのです。
タコは見かけによらず知能は高く、寿命がわずかに1~1年半ぐらいですが、もしも、タコが20年も、30年も生きれたとしたら、相当な知恵者になるはずだといわれています。
そんな知性派のタコですから狭い水槽に閉じ込めたりするとストレスがたまって病気になってしまったり、精神錯乱を起こしてしまい自分の足を食べてしまったりすることがあります。
知能が高いだけあって、タコの目は脊椎動物に近い構造をしています。
ある研究者がタコの図形識別能力を調べたところ、図形の形状だけではなくモノの大きさや向き、さらには明暗までも識別しネズミやハトよりも優れた学習能力(記憶力)をもっていることがわかりました。
また、8本の腕(足?)に並んでついている吸盤は、味覚の受容器でもあり、甘味、辛味、苦味を識別する能力は人間のおよそ100倍にもおよぶというのですから驚きです。
3. タコの墨(すみ)は【目くらまし】ではない!
海の中では日々、生存のための戦いがおこなわれていますが、タコの場合、人間をのぞけば一番の天敵はウツボです。
ウツボは、潜り漁をする海女(あま)や、漁師に最も嫌われている魚の1種でもあり、泳いでいると足に絡みついてくることがあります。
タコがこのウツボに食いつかれてしまうと、墨を吐き出す以外に防御する手段がありません。
しかし、ここで疑問ですが、ウツボに食いつかれたあとに墨を出したとして、はたして、なにか効果があるのでしょうか?
以前は、この墨は目くらましのための煙幕と考えられていましたが、その後、墨は単なる目くらましではなく、相手の嗅覚をかく乱させる作用があることが分かってきたのです。
足を食われてしまったタコの傷口からはウツボの大好きな臭いが出るのですが、その匂いを墨でかき消して、ウツボの更なる攻撃を回避して、決定的なダメージから逃れるのです。
まとめ
- タコの脳は足の付け根にあり、8本の脚にも脳に近い働きがある
- タコはネズミやハトよりも頭が良く、それゆえストレスを感じることがある
- タコの墨は、目ではなく嗅覚をかく乱させるためにある
私たちが水族館などで見るタコはのんびりと動くため、あまり賢い印象を受けませんが、意外にもタコは知能が高く、生き残るための防御手段もしっかり持っているんですね。
この記事を書いているのは、ちょうど冬休みなので、もし、タコに興味を持たれた方は水族館などに行って、タコを観察して見るのも面白いかもしれません。
きっと、新たな発見があると思いますよ。