ウニの種類とその生態について解説します!
2017/02/07
ウニって、美味しいですよね。
僕は回転寿司に行ったとき、必ずといって良いほどこのウニを食べます。
独特のクセがあって好き嫌いが分かれると思いますが、僕はそんなウニが大好きです。
ところで、ウニには食べられない種類のモノもあるって知っていましたか?
そんな知っていそうで意外と知らないウニの種類とその生態について私が知っていることを話していきますね。
ウニの種類と生態
そもそもウニとはどんな生き物なんでしょうか?
【棘皮動物門ウニ綱】に属する生き物の総称です。
ウニで食用になるのは主に、【ホンウニ亜目】の
- バフンウニ
- エゾバフンウニ
- ムラサキウニ
- キタムラサキウニ
などの種類です。
これらのウニは、丸い形をした、やや扁平な硬い甲羅に棘が沢山付いています。
タコノマクラなど、表面に棘が無い種類のウニもありますが、これは食用にはなりません。
日本沿岸には100種類以上ものウニがいると言われています。
ですが、これらの種類の中で食用になるのは、ある程度の大きさと体高があり、中の生殖巣が十分に発達して食べられる種類のモノです。
現在、市場に出回っているウニのほとんどは、
- バフンウニ
- エゾバフンウニ
- ムラサキウニ
- キタムラサキウニ
その他にも、
- ツガルウニ
- シラヒゲウニ
- アカウニ
- サンショウウニ
なども、たまに市場で見かけますが、その数は極僅(ごくわずか)かです。
実は生殖巣(卵巣と精巣)を食べている?
ウニの食べる部分は、実は生殖巣なのですが、これには「雌の卵巣」と「雄の精巣」との二種類があります。
ウニは一部のモノを除いて雌雄異体ですので、獲れたウニは、雌か雄かのどちらかと言うことになります。
味的には雌の卵巣の方が美味しいようですが、剥(む)いて折に並べられているものは雌と雄の見分けがほとんど付きません。
ですが、気をつけて見ると以下のような特徴があり見分ける際のポイントとなります。
雌の卵巣
:産卵期のウニは雌の卵巣は赤みが強くなりオレンジ色になります。
雄の精巣
:雌の卵巣に比べ、黄褐色をしています。また、雄は獲った時に頭の中央部分に5つある「生殖孔」から乳白色の精子がにじみ出てきます。
※市場には、卵巣のみを詰めたものも僅かに出回りますが、非常に高価なモノになりますので、高級なお寿司屋さんなどに納められることが多いようです。
意外と知らない!?ウニの栄養価と効能
その美味しい味だけに注意が行きがちになるウニですが、実は栄養価や効能の面でも優れたモノを持っています。
栄養その1:
≪カロテン≫
ウニは、カロテンを豊富に含んでいます。
カロテンは体の内で、≪ビタミンA≫になり活性酸素を抑え、心筋梗塞や動脈硬化などの生活習慣病から身を守ってくれるとともに、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きがります。
栄養その2:
≪ビタミンE≫
ウニには「抗酸化作用」の強い≪ビタミンE≫が豊富に含まれています。
≪ビタミンE≫は、脂溶性のビタミンの一種で、強い抗酸化作用があります。
活性酸素を抑え、さらに体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがりますので、心筋梗塞や動脈硬化などの生活習慣病の予防に役立っていると考えられます。
また、血管を酸化から守り血行を良くする働きもあると言われています。
栄養その3:
≪ビタミンB群≫
ウニには、さらに≪ビタミンB1≫、≪ビタミンB2≫、そして植物からは得られない≪ビタミンB12≫などが含まれています。
その見た目からウニを動物ではないと勘違いされている方もけっこうおりますが、ウニはれっきとした動物なんですね。
ウニの旬はいつ?
ウニは日本各地の沿岸で獲れますし、一年を通じて全国各地、どこかで漁が行われ、そして市場に出回っています。
ウニは産卵期を控えたころが、最も実入りが良く、また美味しくなります。
産卵期は、種類や生息している海域によって、多少の違いがあるものの、およそ8月中頃~10月にかけてとされています。
ですので、ウニが最も美味しく狙い目な旬の時期は、その前の月である6月頃~8月頃までの夏の間と言えます。
※ただし、北海道など地域によっては漁期が冬だったりもしますので、一概に夏だけが旬とは言い切れません。
ウニの漢字
生きたウニは漢字で【海栗】または【海胆】と書きます。
最後に雑学としてのウニの漢字表記をご紹介いたします。
【ウニの漢字と意味】
- 海栗
:外見が毬栗(いがぐり)に似ていることからこのように書くと思われます。
- 海胆
:ウニのオレンジ色をした「肝(きも)」を食べると言う意味からこの字が当てられたのではないかと思われます。
これらの漢字の他に【雲丹】という字もよく目にします。
- 雲丹
:これは、生きた生のウニを指すのではなく、ペーストや塩漬けにされるなど、ウニの食用部分(生殖巣)を加工したものを指す時に使われます。
この塩漬けにされた【雲丹】は、日本の三大珍味の一つとしてよく知られています。
まとめ
ウニとは一口に言っても、よく調べてみると、いろんな種類のモノがいることが分かりました。
家族で回転寿司に行ったときに、
「このウニは何の種類なんだろう?」とか、
「このウニ、オスかな?メスかな?」なんて会話をしながら食べると楽しさも広がるかもしれませんね。
これから美味しいウニが食べられる季節になってきます。
食べるのなら、せっかくですから新鮮で美味しいウニを楽しみながら食べたいものですね。